跡形もなくして
2008年 05月 02日
手にした時限装置のスイッチを入れることが
どれほど難しいかなんて,
とうの昔から知っているつもりだった.
覚悟だって出来ているつもりだった.
それなのに.
なかなか切り出せない自分.
いっそこのままで,なんて考えたりもしたけれど,
これ以上壊れることのないように.
スイッチを入れたのは,この唇で.
予想通りの展開に,どこか冷静でいられた自分.
思考を滑るコトバに溺れながら,戸惑う自分.
いっそ停止スイッチを押した方が楽になる?
自問して,すぐに否の答え.
それは触れた暖かさを振り払ったことで分かったこと.
もう,戻れないことを告げる合図のように.
落胆に肩が下がるのが明らかで.
刻々と時限装置は動く.
そして,跡形もないように壊れて.
何かを告げる権利なんてどこにもない.
最後の瞬間に,
込み上げたモノをただ堪えるだけで.
いっそ罵られるのであった方が楽だった.
握り締めた拳だけが頼りで.
あと5分.そんな時間が永遠より長くて.
後悔するくらいならスイッチは入れない方が良かった?
だけど,
引き返せないほどの深みに嵌れば,
もう再起動は不可能だから.
傲慢だと思われてもいい.
そうなる前にスイッチを入れた.
それが最後の出来ること.
他の道は考えられなくて.
ただ,許されるのであれば分かって欲しいことが
ひとつだけ.
ありがとう.と.
どれほど難しいかなんて,
とうの昔から知っているつもりだった.
覚悟だって出来ているつもりだった.
それなのに.
なかなか切り出せない自分.
いっそこのままで,なんて考えたりもしたけれど,
これ以上壊れることのないように.
スイッチを入れたのは,この唇で.
予想通りの展開に,どこか冷静でいられた自分.
思考を滑るコトバに溺れながら,戸惑う自分.
いっそ停止スイッチを押した方が楽になる?
自問して,すぐに否の答え.
それは触れた暖かさを振り払ったことで分かったこと.
もう,戻れないことを告げる合図のように.
落胆に肩が下がるのが明らかで.
刻々と時限装置は動く.
そして,跡形もないように壊れて.
何かを告げる権利なんてどこにもない.
最後の瞬間に,
込み上げたモノをただ堪えるだけで.
いっそ罵られるのであった方が楽だった.
握り締めた拳だけが頼りで.
あと5分.そんな時間が永遠より長くて.
後悔するくらいならスイッチは入れない方が良かった?
だけど,
引き返せないほどの深みに嵌れば,
もう再起動は不可能だから.
傲慢だと思われてもいい.
そうなる前にスイッチを入れた.
それが最後の出来ること.
他の道は考えられなくて.
ただ,許されるのであれば分かって欲しいことが
ひとつだけ.
ありがとう.と.
by meander-mouse | 2008-05-02 15:26 | 戯言