雪を踏む
2006年 01月 16日
幾重に重ねられた雪の結晶に
隠したのは何だったのか。
今更思い出すことさえできない。
見上げたそこには灰色の緞帳。
クラクションで我に返り、
点滅した信号に足止めされて
僕はつま先の汚れた靴を見た。
歩き出すことは簡単だけど
踏み出すことはできない。
そんな僕の靴。
逃げているだけだとせせら笑う声に
感情のない一瞥を。
君にそれを言う資格はないよ?
同じ伝手を歩くのは何よりも簡単だからね。
切れそうな三日月と同じに
唇を歪めて
僕は雪に写った青色へと
足を向けた。
隠したのは何だったのか。
今更思い出すことさえできない。
見上げたそこには灰色の緞帳。
クラクションで我に返り、
点滅した信号に足止めされて
僕はつま先の汚れた靴を見た。
歩き出すことは簡単だけど
踏み出すことはできない。
そんな僕の靴。
逃げているだけだとせせら笑う声に
感情のない一瞥を。
君にそれを言う資格はないよ?
同じ伝手を歩くのは何よりも簡単だからね。
切れそうな三日月と同じに
唇を歪めて
僕は雪に写った青色へと
足を向けた。
by meander-mouse | 2006-01-16 23:30